黄色のベストデモ Gillets Jaunes 12月8日(土)第4回目
11月17日から始まり、毎週土曜日に大型デモがシャンゼリゼ通りにて行われています。今回でもう4回目!回を追うごとに警戒レベルが増しています。
もともとは燃料税引き上げから発端したデモでしたが、段々とその他の不満点(年金、社会保障、大学の価格引き上げなど)についてまでも、マクロン大統領の政策を批判をするデモとなりました。デモに参加する人は皆«gilets jaunes» 黄色いベスト(反射ベスト)を着ていることから、Les Gilets Jaunesとして報道されています。
数字から見るデモの大きさ
フランス全土の12月8日の黄色のベスト運動に対して、フランス治安部隊 89,000人のメンバーが動員されました。うちパリには8,000人です。今回パリで数十年で初めてという憲兵隊の「VBRG」という装甲輪車も使用されることになり、警戒が強められました。警察とデモ隊の間の緊張がとても高まっていることを感じます。
- 前回、店舗の窓ガラスが割られて商品を略奪されるという事件も置きましたので、シャンゼリゼ通り、そのまわりの大通りの店舗がガードを建てて今日は閉店となっています。
- 36駅ものパリのメトロ駅が封鎖されました。
- ルーヴル美術館、グラン・パレ、プティ・パレ、オルセー、ポンピドゥー・センター、ルイヴィトン財団などの美術館もほぼ全て閉館しました。
- 下記マップ赤に塗られた地域が警察により注意を促されたエリアです。メトロ駅は閉鎖されています。
- 赤エリア以外の地域では普通にお店もレストランも開店しています。
11月17日初回と11月27日 2回目のブログはこちら
12月1日 3回目のブログはこちらへ
午前9時前から黄色ベストの人々が凱旋門に向かって集まり始めていました。
シャンゼリゼ通りではすでに9時前から人々が集まり始め、10時の地点で343人近くが警察に不審尋問として捕まり、32人が警察に拘束されるという事態。さらに人数はどんどん増えています。黄色のベストを着て参加している人の中にも、平和的に抗議だけ続けたい人ももちろん沢山います。一部の人がこの機会を不満を爆発させるチャンスとして利用しているのです。
10時半の地点
- 1500人がシャンゼリゼ通りにてデモに参加。
- 354人が警察に不審尋問、127人が拘束。
12時の地点
- 481人が警察に不審尋問、211人が警察に拘束される。
13時の地点
- 514人が警察に不審尋問、272人が警察に拘束される。
15時半の地点
- 615人が警察に不審尋問、500人が警察に拘束される。
ちょっと状況を確認しようと買い物したついでに凱旋門に続く大通りまで行ってみました。赤の警戒エリアだけあって、いつもはずらりと車が並んでいるのに、全然停まっていませんでした!そして人通りも少なく、車も入ってこない・・・お店も入り口が完全にガードされている・・・不思議な雰囲気でした。凱旋門に近づいて帰れなくなると嫌だったのでここまで・・。
20時半の地点
- 1,385人が警察に不審尋問を受け、974人が警察に拘束される。デモ参加者の怪我人118名。武装警官では17名。
- フランス全土で約125,000人がデモに参加。
- パリでは約10,000人が黄色ベスト運動に参加!
本日を終えて
今回は前回と異なり、警察が素早く問題を起こした人を逮捕しているので、放火や盗難などの暴力行為はニュースを見た雰囲気、前回ほどは起きていないようでした。しかしガードをしていなかった店舗の窓が割られるなどはシャンゼリゼ以外にて起きていたようです。黒煙は前回に比べると少なかったです。シャンゼリゼ付近で聞こえた爆発音のようなものも数回だけでした。
現地のカメラマンによるライブ動画
ロシアのニュースチャンネルのフランス語版であるRT FRANCEにて現場からの動画を配信しています。
ライブニュース
フランスのテレビ局のページのテレビだけでなく、Youtubeにも発信されている番組もあり、簡単にみることができます。
franceinfo
FRANCE24 en Direct
どのように店舗は守っているのか?ーデモ前日12月7日の状況よりー
先週は窓を割られてしまったり盗難に合ったお店が多かったので、どの店舗もしっかりと対策を練っていました。
デモ前日、シャンゼリゼ通りはこのような感じです。華やかな赤いライトアップ、観光客が行き交う中、店舗は閉店と同時にガンガンガード作りのお仕事スタート!
鉄の格子やシャッターが外側に無い店舗は木の板でガード
ガラス部分を守るために完全に木の板で覆っています。
仕事が終わり、ドアから出てきた後に、まわりを見て、すごいね〜と言いながら会話するサラリーマン達。
まもなく閉店、入り口もこれからガード板が貼られます。
凱旋門にも近いため、よくボコボコにされている薬屋さん。今回はしっかり対策しています。
もしくは鉄板でガード
ここまで隠せばもともと何のお店だったのかも、もはやわかりません。
モノプリもしっかりガードしています。
もしくはお店の中を空にする
割っても何もないですよ〜状態。
紙を貼って中身を見えなくする
少々やっつけ感が見えますが、、中が見えないだけでも対策にはなりますね。
トドメは黄色のベストを掲げて連帯感を見せる
確かにベストがかけてあったら、あまり割る気にならない・・・かもしれないです。お店によってはマネキンに黄色ベストを着せているお店もありました。
ポストは使えないように封じられています。
シャンゼリゼ通りのポストなのに落書きだらけになっていてお洒落さがゼロです。他のポストは更にサランラップでグルグル巻きにされているものもありました。
ATMにもカバーを
そうしないと・・・前回はこのようになってました。
パリとは思えない・・・シャンゼリゼ通り、そして周りの警戒エリアのお店が全てオープン準備中のような状況になっています。
テレビのリポーターが明日のデモに向けて状況を伝えています。その後ろに・・ん?・・黄色のベストのおじちゃんがメッセージボードを持って笑顔でテレビに映り込んでいます!・・強気です!
Lucas BARIOULET / AFP
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