パリ有数のショッピングエリア、文化の発信地であるサンジェルマン・デ・プレ地区にある教会についてご紹介致します!
サンジェルマン・デ・プレ教会の歴史
パリに現存する最古の教会のうちの1つ。サンジェルマン・デ・プレ教会。
メロヴィング朝の王であったキルデベルト一世が、542年に聖遺物や王の墓を収めるために建築した教会が前身となっています。558年にキルデベルト一世が亡くなり、この教会に葬られました。
のちにパリ司教聖ジェルマンが576年に埋葬され、それまでの聖ヴァンサン教会という名称から変更し、現在の名称で呼ばれるようになりました。
以前のサンジェルマンデプレ教会図
1000年に入って、当時のフランス王ロベール二世の命により、9世紀のバイキングの侵略と火事で壊れた修道院の再建築が行われました。
教会のシンボルでもある鐘楼は1014年に作られたものだそうです。
図によると、もとは3つ鐘楼があったようですが、現在は入り口の一つだけが残っています。
サンジェルマンデプレ教会の見どころ
様々な建築様式
増改築が繰り返された教会では様々な建築様式を見ることができます。
教会は壁が厚く、窓が多くなく、装飾も少ないロマネスク様式の面影、回廊や柱の一部に初期ゴシック様式の特徴が見られます!
暗闇の幻想的な雰囲気になっています。
下記写真は2019年の写真です。改装があり、柱など、とても明るく綺麗に塗り直されました!
窓のすぐ下に横に続く絵画は、旧約聖書・新約聖書のフラスコ画が描かれています。作者はフランドラン作、1841年〜1863年に製作されたようです。
13世紀のステンドグラスや彫刻のオリジナルなども、一部残っており、装飾にも見所があります。また、祭壇には17世紀の哲学者デカルトも眠っています!
セーヴル焼きの門
教会をサンジェルマン・デ・プレ大通り側から眺めると、隣に位置するアパートの外壁にセーヴル焼きの門があることをご存知でしょうか?
こちらは、1900年の万博の際にセーヴル工場のパヴィリオンにて使用された門です。
彫刻はアレクサンドル3世橋を手がけた Jules Alexis Coutan (1848-1939) による彫刻です。
アール・ヌーヴォー様式で装飾されていて、とても美しい門です。
教会前の庭園にピカソ作「アポリネール礼賛」彫刻があります。
教会前の広場にはピカソ作の「アポリネール礼賛」がひっそりと飾られています。ピカソの作品を間近で見ることが出来ますので、公園も是非立ち寄ってみて下さい。
塔とピカソの像を一緒に撮影してみても良いですね。
アポリネールと碑には書いてありますが、キュビズムの先導者の1人として当時ピカソと交流の合った、詩人・小説家のギョーム・アポリネール(1880-1914)の名前です。
彫像は女性で、下の顕彰碑とは別物・・!ピカソの恋人であったドラ・マール Dora Maar (1907-97) をモデルとしたピカソの1941年の作品「Tête de femme」、女性の頭という作品です。