サンジェルマン・デ・プレエリアにある、サン=シュルピス教会。
パリでは、ノートルダム大聖堂について2番目に大きな教会で、ドラクロワの名画があることでも有名です。「ダ・ヴィンチ・コード」の舞台としても話題となりました。
今日はこちらの教会をご紹介致します。
サン=シュルピス教会
教会前の広場
教会の前は広場になっており、静かで穏やかな空気が流れています。広場には、ルイ・ヴィスコンティによる4人の枢機卿の噴水があります。
教会内部の見どころ
聖堂の内部は、奥行きが118m、幅53m、高さ38mと広々としています。もともとは今の大きさの教会ではなく、徐々に時が経つにつれて増築されていき、1700年頃に今程の大きさになっていったということが写真下の図に記されています。
ダ・ヴィンチ・コードに登場しました。
「ダ・ヴィンチ・コード」では「ローズライン」という名称で登場したパリ子午線がこちらの教会の中にあります。
パリ子午線とは?
20世紀初めまでフランスでは国立天文台を通る子午線を経度の基準となる0度としていましたが、1884年の国際投票により英国のグリニッジ天文台を0度とすることが決定し、パリ子午線は単に東経約2度2o分を示すだけとなりました。
ARAGOメダル
実はパリ天文台の南北約10kmに渡るパリ子午線上に、仏天文学者フランソワ・アラゴ(1786~1853)から取った「ARAGO」と刻まれたメダルが12年前に135枚、パリの街の中に埋め込まれました。「ダ・ヴィンチ・コード」にメダルも登場しています。
このような形で埋め込まれているのですが、今は工事で歩道を掘り返す際になくなってしまったり、コインが話題になった際に盗難にもあっていて数もめっきり減ってしまっているようです。※写真はパレ・ロワイヤルです。
教会内の絵画
一番奥の礼拝堂にはジャン・バティスト・ピガールによる聖星像があります。こちらの教会の見所であるドラクロワによる大きなフレスコ画は教会を入ってすぐ右側の、一番手前にあります。大変大きな絵で迫力があります。ドラクロワの「天使とヤコブの戦い」は修復が2019年現在終了し、下記のように綺麗な絵画を目の前で見ることが出来ます。
そのほか、「悪魔をうつ大天使ミカエル」「神殿を追われるヘリオドロス」という作品も間近で見る事が出来ます。
※こちらは2015年の修復中の頃の写真ですが、すでに終了しています。
サン・シュルピス教会へのアクセス
Église Saint-Sulpice
2 Rue Palatine、75006 Paris
8:00~19:30(毎日)
教会ホームページ