モンサンミッシェル、今訪れると、まるで宮島にあるような鳥居がモンサンミシェルの目の前に建てられていることをご存知でしょうか・・?
知らないで訪れると、なんじゃこれは?となるので、まとめておきます。
目次
モンサンミシェルとは?
モンサンミッシェルは、フランスを訪れる観光客なら誰もが訪れたいと願う一大観光名所の一つで、年間300万人もの観光客が訪れます。ここは修道院で、フランス南西のノルマンディー地方の海に浮かぶ小島に築かれています。
モンサンミッシェルの伝説
708年、司教のオベールの夢に大天使ミカエルが現れ「あの岩山に聖堂を建てよ」と命じました。ミカエルの言葉を始めは信じていなかったようですが、3度も現れ、聖堂の建設を命じられたため、小聖堂を建立したそうです。すると、陸続きだった場所が、一晩で海に沈み、今のように孤島になったというのです。
聖地として長い年月をかけて増築と崩壊を繰り返し、聖堂が大きくなって今に至ります。
また、モンサンミッシェルは、イギリスとフランス間の百年戦争の時のエピソードも有名です。
修道院は戦時中に城塞として利用されることになるのですが、潮の流れが激しいこと、満潮時に島になってしまう立地が幸いし、一度も陥落されることがありませんでした。
モンサンミッシェルは修道院、そして城塞、フランス革命後は監獄にも利用されていました。
現在のように修道院に戻ったのは1966年からです。
モンサンミッシェルの鳥居
さて、では本題の鳥居を見てみましょう。モンサンミッシェルを訪れた方誰もが驚く、まるで宮島にある鳥居がぽつんとモンサンミシェルの目の前にあること・・・!
あれ?!この赤い鳥居は・・?!
どうしてモンサンミッシェルの目の前に鳥居があるのか、その理由はこちらです!!
モンサンミッシェルと廿日市市は2009年から観光友好都市
日本とフランスの国交開始から150年を迎える2008年に「日仏観光交流年」として、お互いに様々な観光キャンペーンを展開しました。
その時に日本政府観光局(JNTO)がフランスに紹介したい観光地として宮島をアピールし、廿日市市の宮島の観光事業者がパリで行われた観光交流セミナーに参加します。モンサンミッシェル市長から招待状を頂き、表敬訪問をした際に交流が生まれ、後に観光友好都市提携の申し出を頂いたのでした。
そして2009年にめでたく嚴島神社にエリック・ヴァニエ市長を迎えて「廿日市市・モン・サン=ミッシェル 観光友好都市提携調印式典」を執り行ったのです!
それ以来、お互いに記念事業を行って観光地をアピールしたり、交流を続けてきています。
モン・サン=ミッシェルと宮島の共通点
宗教は違えど、共通するポイントがあります
- 海に浮かぶ世界遺産
- 信仰の聖地として1000年以上の歴史がある
- それぞれの国を代表する観光地である
などなどです。フランスも、日本もお互いに大事にしてきている観光地です。
いつから鳥居がモンサンミッシェルに設置されているのか?
なぜなのか探っていると、週刊朝日、AERAの方が取材を行ったようで、フランス側が設置したもので、日本が関与したものではなく、御霊を移すなど儀式的なことはしていないとのことだそうです。
この鳥居は、観光友好都市提携10周年の記念(ちょうど2009年から10年の2019年)にモンサンミッシェル市長が知人の大工に頼んで廿日市市長の訪問(2019年7月)に合わせて造ってもらったもの・・・ということなのだそうです。
そ、そうなのですね!!!モンサンミッシェルに鳥居はちょっと宗教が違いますし、いかがなものかと思うのですが、友好都市として日本人を歓迎してくれていることには間違いありません。。。
文化は違えども、千年の歴史を持つお互いの場所が近づいたことに感謝します。国家や民族、文化といったものを超えて、人間の偉大なる歴史への情熱を持って共に証言していきましょう。
二つのまちは、世界中のあらゆる場所の中でも、人類の素晴らしさの象徴として輝いています。これから長く続くであろう友好交流の年月を通して、文化、精神性、歴史、文化遺産、環境、食文化など多様なテーマでお互いの場所を結んでいけると信じています。
エリック・ヴァニエ市長の言葉
とても素敵なお言葉です。私達の文化を発信していきましょう!!!
折角はるばる日本からモンサンミッシェルを見に来たのに、鳥居があるなんて〜〜!とがっかりなさらないで下さいね。。